住まいの延命措置



修コストと続価値
中古住宅を最新の住宅と比較した場合、一番気になるのはかけたお金に対してどのくらいの満足が得られるか。
リフォームはお金をかければかける程、どんどん新築並みに近づいて行きますが、
あるラインで建替えて新築するコストより高くついてしまいます。ですから、ある程度割りきって考えていく必要があるわけです。
「この家を改修しながらずっと住み続けたい・・・」とか、「いずれ建替えたいので、今回は応急措置で良い・・・」など、
まずは自分のなかで考え直してみることが大切です。


ルタルの外は要注意
昭和の時代に建てられた住宅は火災に強いモルタルの外壁が主流でした。
ところが、当時は通気層という概念が浸透する前だったので、冬期間に室内の水蒸気が壁内結露となってしまい
柱・土台を腐らせる原因となっていたのです。


また、モルタルはその性質上、かならず細かなヒビ(ヘア・クラック)が入りますので、
外側から雨水が侵入した時も通気層が無いので、むれてしまうという欠点もあります。
現在では、適切な外壁メンテナンスと通気層を施してあれば、骨組み自体は50〜100年は持つように設計されてます。
もし、モルタルの家を長持ちされたいのであれば、思い切って外壁を全面的に見直すことにより、
長く住まうことのできる家にすることが可能です。

◆参考◆
外壁既存モルタルの上に金属サイディング貼り----------約80万円〜
モルタルを剥がして通気工法で窯業系サイディング貼----約180万円〜


熱改修で期延命
既存の住宅を根本から見直す手法として、断熱改修という方法があります。
まず、諸悪の根源であるモルタルをハガシます。そして、構造部分である柱や土台に腐れがあるところを取替えます。
次に、外壁側に気密シートをすきま無く貼り、さらにスタイロエース断熱材を貼ります。
そして、胴縁という木材で通気層を確保し、サイディング等の外装材を貼ります。
また、進歩の著しい窓サッシは、最新の樹脂サッシへの取替えをおすすめいたします。
床下と天井断熱は現状により検討・判断されますが、省エネ基準相当までの付加断熱が一般的となります。
これだけの工事を行いますと、以下に示す多数のメリットが生まれます。

例えば定年後の住まいを考え、老後の生活資金を出来るだけ節約するために実施します。
既存の住宅に断熱改修を施して維持コストと暖房費を減らし、さらにバリアフリー化を行います。
手すりや床の無段差工事、建具類の変更により将来の身体機能低下や介護などにも備えた工事です。
また、遠隔医療やセキュリティーなどに対応可能な通信設備も同時に行うと内装もスッキリできます。
老後は夫婦2人だけの生活になりそうな場合はマンションに入るよりも
今まで住み慣れた住宅をリフォームされてみてはいかがでしょう?
悠々自適で気楽な一戸建ては老人ホームよりオススメです。